Googleコアアップデートとは、検索結果全体の有用性・信頼性を高めるために行われる、広範なランキングシステムの更新です。特定サイトへの手動ペナルティではありません。順位が下がった場合は、公式ダッシュボードで更新の完了を確認し、Search Consoleで影響ページとクエリを比較してから、読者にとって意味のある改善を行います。焦って小手先の一括変更を行うことが、避けるべき対応の筆頭です。
この記事でわかること
- コアアップデートの意味とペナルティとの違い
- 直近の更新履歴(2026年7月22日時点)
- Search Consoleでの影響確認手順
- 順位が下がったときの対処5ステップ
- 更新後にやってはいけない対応と回復の考え方
| 疑問 | 短い答え |
|---|---|
| コアアップデートとは? | 検索全体の広範な再評価。個別サイトへのペナルティではない |
| 直近はいつあった? | コアはMay 2026(5/21〜6/2)、直近の更新はJune 2026 spam update(6/24〜6/26) |
| ペナルティとの違いは? | 手動対策はSearch Consoleに通知が届く。通知がなければ相対変動を疑う |
| 下落したらまず何をする? | 公式ダッシュボードで更新の完了日を確認する |
| すぐリライトすべき? | 完了から1週間待ち、影響ページを特定してから |
| 記事を消せば回復する? | しない。削除は最後の選択肢 |
| 回復までの期間は? | 数日〜数か月。時期の保証はない |
早見表の答えだけでは、下落時の社内説明には足りないはずです。それぞれの根拠と判断手順を、次の順で解説します。
Googleコアアップデートとは|特定サイトへのペナルティではない

順位が急に下がると「何か違反をしたのか」と考えがちですが、まずその前提を外すところから始めます。コアアップデートは検索アルゴリズムとシステムへの広範な変更であり、特定のサイトやページを狙い撃ちにするものではありません。順位低下は違反やペナルティを意味するとは限らず、検索結果が相対評価で再調整された結果として起こります。自サイトが変わらなくても、評価基準と競合の側が動けば順位は変わる、という構造の理解が出発点です。
出典:Google 検索セントラル『Google 検索のコア アップデートとウェブサイト』(公開日記載なし)(2026年7月26日確認)
混同されやすい3つの言葉を、先に区別しておきます。
- コア アップデート
- 検索アルゴリズムとシステムへの広範な変更。特定のサイトやページを対象とせず、年に数回実施される。
- 手動による対策
- ポリシー違反に対して個別に適用される措置。該当した場合はSearch Consoleに通知が届く。
- 相対評価の再調整
- 自サイトを変更していなくても、評価基準と他サイトの側が動くことで順位が入れ替わる現象。
直近のコアアップデートはMay 2026|6月にはスパム更新もあった
「最近あったのか」を推測やSNSの騒ぎで判断せず、公式のSearch Status Dashboardで確認するのが原則です。2026年7月26日に公式ダッシュボードで照合した2026年の全履歴は、次のとおりです。
| 名称 | 開始 | 完了 | 所要期間 | 種別 |
|---|---|---|---|---|
| June 2026 spam update | 2026-06-24 | 2026-06-26 | 2日1時間 | スパム |
| May 2026 core update | 2026-05-21 | 2026-06-02 | 11日21時間 | コア |
| March 2026 core update | 2026-03-27 | 2026-04-08 | 12日4時間 | コア |
| March 2026 spam update | 2026-03-24 | 2026-03-25 | 19時間30分 | スパム |
| February 2026 Discover update | 2026-02-05 | 2026-02-27 | 21日17時間 | Discover |
直近のコアアップデートはMay 2026 core updateですが、その後の6月24日から26日にかけてJune 2026 spam updateが展開されています。6月下旬以降に動いた順位を、5月のコアアップデートの影響と決めつけないでください。February 2026 Discover updateは、公式の告知時点で米国の英語ユーザーを対象としたDiscover向けの更新とされており、日本語サイトのウェブ検索順位とは扱いが異なります。core・spam・Discoverは対象範囲が異なるため、種別を確かめないまま原因を推測しないでください。
出典:Google Search Status Dashboard『History for Ranking』(公開日記載なし)(2026年7月26日確認)
spam update・手動対策との違いは通知の有無で切り分ける
「順位が下がった=ペナルティ」という誤解が、誤った対処の入口になります。4つを区別してください。
| 種類 | 対象 | 個別通知 | 確認先 |
|---|---|---|---|
| core update | 広範な評価の再調整 | なし | Status Dashboard・GSC |
| spam update | スパムポリシー違反の検出 | なしの場合あり | Status Dashboard |
| 手動対策 | 特定の違反 | Search Consoleに通知 | 手動による対策レポート |
| 技術障害 | 自サイトの問題 | 監視体制次第 | GSC・サーバーログ |
手動対策は通知が来ます。通知がなく、公式ダッシュボードの更新期間と下落時期が重なるなら、コアアップデートの影響を第一仮説として調査を進めます。なお、インデックス自体が消えている場合は種類の違う問題なので、検索に出ないときの確認手順で先に切り分けてください。
影響確認は展開完了から1週間待って比較する

更新の展開中はデータが荒れるため、確認のタイミングが重要です。Googleは、コアアップデートの完了後1週間以上待ってから、ロールアウト開始前の1週間と現在の週を比較する方法を案内しています。次の手順で進めてください。
出典:(前掲)Google 検索セントラル『Google 検索のコア アップデートとウェブサイト』(2026年7月26日確認)
完了日を確認
担当:Web担当Status Dashboardで対象アップデートの完了日を確認します。
1週間待って比較開始
担当:Web担当完了から1週間を目安に、更新前の週と更新後の週を比較します。
検索タイプを分ける
担当:Web担当ウェブ・画像・動画・ニュースなどを分けて確認します。
影響範囲を分類
担当:Web担当クエリ、ページ、国、デバイス別に、小幅か大幅か、全体か一部かを分類します。
他要因を除外
担当:Web担当+技術季節性、サイト変更、計測障害が重なっていないかを確認します。
待たずに即対応すべきケースもある
「1週間待つ」の原則が当てはまらない例外があります。手動対策の通知が届いている場合、ハッキングやスパム改ざんの痕跡がある場合、noindex・robots.txt・SSL証明書などの技術的な事故が起きている場合です。これらは相対評価の変動ではなく明確な障害のため、更新の完了を待たずただちに対処してください。待つべきなのは、あくまで原因が広範な再評価と推定されるケースだけです。
下落時の対処は切り分け・分類・品質評価の5ステップで進める

何から手を付けるべきか迷いやすい局面ですが、改善の順序は決まっています。
他要因と切り分ける
担当:Web担当+技術技術障害・手動対策・自サイト側の変更が原因でないかを先に除外します。
影響を分類する
担当:Web担当下落したページ群とクエリを分類し、見直す対象を絞ります。
品質を自己評価する
担当:編集+Web担当主質問への回答、独自情報、根拠、専門性、使いやすさ、過剰なSEO要素の観点で評価します。
意味のある改善を行う
担当:編集再取材、構造改善、事実更新、ページ統合など、読者に届く改善を優先します。
記録して監視する
担当:Web担当変更履歴を残し、再評価の反映を監視します。
評価の反映は数日の場合も数か月かかる場合もあり、回復は保証されません。だからこそ、記録を残した検証型の改善だけが、次の判断材料を生みます。
やってはいけないのは展開中・データなしの一括変更
更新直後の焦りは、回復を早めるどころか、かえって遠ざける行動につながることがあります。次に挙げる対応をとっていないか、着手前に確認してください。
- 展開の完了前に全記事を一括変更する
- 順位だけを根拠にページを大量削除する
- 文字数・年号・見出しだけを機械的に変更する
- 被リンク購入や逆SEOに手を出す
- AIで全記事を一括再生成する
- データなしで「これが原因」と断定する
- 小幅な下落のページを大幅に作り直す
出典:(前掲)Google 検索セントラル『Google 検索のコア アップデートとウェブサイト』(2026年7月26日確認)
コンテンツ削除は最後の選択肢|維持・更新・統合を先に検討する

順位が下がると「低品質ページを消せば回復する」という発想になりがちですが、Googleはコンテンツの削除を最終手段と位置づけ、そのコンテンツが修正不可能だと判断した場合にのみ検討すべきとしています。まず読者価値・重複・事業上の役割・被リンク・代替URLの有無を確認したうえで、編集部では次の順に検討することを推奨しています。
出典:(前掲)Google 検索セントラル『Google 検索のコア アップデートとウェブサイト』(2026年7月26日確認)
- 維持
- 価値があり、評価も安定しているページ。手を入れない判断も選択のひとつ。
- 更新
- 情報が古いが、役割は残っているページ。事実更新・再取材で対応する。
- 統合+リダイレクト
- 同じ検索意図のページが分散している場合。リダイレクトを必ず併設する。
- noindex
- 読者向けには残すが、検索対象から外す場合。
- 削除(404/410)
- 役割も読者価値も代替も残っていない場合のみ。
どの選択でも、無関係なトップページへの一律転送は行わないでください。評価の引き継ぎとしても読者体験としても機能しません。
回復期間は保証されない|記録付きの小規模改善が有利
いつ戻るのかは、社内報告で最も答えに困る問いでしょう。改善の反映には数日から数か月かかる場合があり、次の大きなコアアップデートだけが回復機会とは限りません。Googleは、目立った変動にならないため告知されない小規模なコア更新も継続的に実施しており、改善したコンテンツの評価が上がる機会はその中にもあると説明しています。
出典:(前掲)Google 検索セントラル『Google 検索のコア アップデートとウェブサイト』(2026年7月26日確認)
一方で、反映までの期間も完全な回復も、Googleが保証しているわけではありません。反映の速さを左右するのは、次の4つです。
- 変更の規模
- クロールの頻度
- サイト全体の評価
- 競合と検索者の期待の変化
いずれも制作側が完全には制御できない要素です。だからこそ、一発逆転の大改修より、記録を残した継続的な小規模改善の方が、検証可能性の面で有利です。改修の規模を絞れば、反映が確認できたときに何が効いたのかを説明できます。
日頃の備えは通常時の品質改善そのもの
次の更新にどう備えるか、平時の優先順位に迷う担当者は多いはずです。更新のたびに慌てない体制は、次の4つで作れます。
- 読者第一の目的とサイト範囲の明確化
- 一次情報・事例・更新責任の整備
- 技術基盤・計測・変更履歴の管理
- 事業と遠い大量コンテンツを作らない運営方針
この4つはアップデート対策である以前に、通常時の品質改善そのものです。コンテンツ品質の改善工程はコンテンツSEOの進め方で扱っています。AI検索向けの操作に投資するより、人が満足する情報を整える方針が、結果としてアップデート耐性になります。
コアアップデートに関するよくある質問
下落時に社内・顧客から受けやすい質問へ、条件を添えて簡潔に答えます。
A. 回数は固定されていません。年に複数回実施される傾向はありますが、時期・回数の事前予告はないため、公式ダッシュボードでの確認を習慣にしてください。
A. 異なります。手動対策(ペナルティ)はSearch Consoleに通知が届く仕組みです。通知がない下落は、広範な再評価による相対的な変動として扱い、品質の見直しで対応します。
A. 推奨しません。展開完了から1週間程度待ち、影響ページとクエリを特定してから、意味のある改善に絞って着手してください。展開中の変更は効果の切り分けを不可能にします。
A. 限りません。改善の反映は継続的に起こり得ると説明されており、次の大型更新だけが機会ではありません。ただし反映時期の保証はないため、記録を残して監視を続けてください。
A. 削除自体が回復策になるわけではありません。読者価値・重複・事業役割を確認し、維持・更新・統合を先に検討してください。削除は最後の選択肢です。
A. 制作手段だけでは断定できません。評価されるのは有用性・信頼性・独自性です。AI利用の有無にかかわらず、独自価値のない量産コンテンツはリスクになります。
公式の完了日と実データの確認が、回復の起点になります
コアアップデート対応の原則は、次の3つに集約されます。
- 公式ダッシュボードでの事実確認
- 完了後の適切な期間比較による影響特定
- 記録付きで行う読者本位の改善
憶測と焦りによる一括変更を避けられれば、対応の大半は乗り切れます。順位が動いたときに最初に開くべきなのは記事の管理画面ではなく、公式ダッシュボードとSearch Consoleです。更新のたびに同じ手順を踏める状態にしておけば、社内への説明も再現できる形になります。改善施策の全体像と実施順は検索順位を上げる方法14選が続きになります。
なお、展開の完了から日が浅くデータが揃っていない段階や、Search Consoleを導入しておらず影響データ自体が存在しないサイトでは、診断で意味のある結論を出すのは難しいのが実情です。データが揃っており、下落の原因切り分けやページ群別の品質評価を自社だけで進めるのが難しい場合は、影響診断からご相談ください。