不動産会社のSEO対策は、売却・購入・賃貸のどの問い合わせを増やすかで、最初に整えるページが変わります。売却を相談したい人は、査定の考え方や任せる担当者を見ています。賃貸を探す人なら、希望条件に合う物件があり、いつ内見できるかが気になるでしょう。
物件一覧だけで大手ポータルと競う必要はありません。地域での取引経験や、相続・転勤・住み替えの相談で説明していることも、自社サイトで伝えられる情報です。一方、物件情報を使うなら、掲載後の更新と成約後の扱いまで決めておく必要があります。この記事では、検索語の選定から査定・内見への導線、終了物件の管理、反響の測り方までを整理します。
| 増やしたい成果・困りごと | 先に整えるもの |
|---|---|
| 売却の相談を増やしたい | 売却案内・査定・取引事例 |
| 購入の相談を増やしたい | 物件・地域情報・購入の流れ |
| 賃貸の内見を増やしたい | 募集情報・初期費用・内見案内 |
| 記事から反響が来ない | 取引種別ごとの相談導線 |
| 成約物件のURLが残っている | 募集停止と終了後の処理 |
| 何を成果にするか決まらない | 媒介・内見・契約までの記録 |
不動産会社のSEOは、売却・購入・賃貸の目的を分けて考える
「不動産の問い合わせを増やしたい」だけでは、記事のテーマも成果の測り方も決まりません。売却査定を増やすのか、購入相談を増やすのか、賃貸の内見予約を増やすのかを先に決めましょう。
同じ会社のサイトで扱っても構いませんが、相談者が知りたいことまで一つの案内にまとめない方が説明しやすくなります。
売却
査定の根拠、売り方、費用、担当者を見て、任せる会社を検討します。
購入
物件の条件と地域、購入の流れ、必要な資金を確認します。
賃貸
現在の募集状況、初期費用、希望条件、内見できる日程を確認します。
物件一覧以外にも、相談につながる検索がある
「○○駅 賃貸」「○○市 中古マンション」のような検索では、物件をまとめて比較できるポータルも候補になります。自社が扱う物件数や更新体制が限られるなら、その一覧だけで競う設計にはしません。
例えば「相続した実家を売りたい」「住み替えは売却と購入のどちらが先か」という相談では、何から進め、どこまで任せられるのかが問われます。自社で実際に対応している地域、査定方法、売却までの支援を詳しく書ける分野です。
もちろん、取扱物件を載せる意味がなくなるわけではありません。現在の在庫を正確に更新できる会社なら、一覧と物件詳細も重要な入口になります。自社が説明できる情報と、管理できる物件の範囲から優先順位を決めてください。
ポータルの反響を確保しながら、自社サイトも育てる
自社SEOを始めるからといって、ポータルをすぐやめる必要はありません。掲載費や反響単価、営業の対応時間と、そこから得られた契約を比べながら配分を考えましょう。
ポータルで物件を知り、その後に会社名で検索して相談する人もいます。自社フォームへ届いた問い合わせを、すべてSEOが新規に生んだ反響として数えないことも大切です。
一般のお客様の集客を急がなくてよい会社もある
紹介だけで対応枠が埋まっている会社では、反響数を増やすより、受けたい案件や営業体制を見直す方が先になることがあります。
賃貸管理が中心でオーナーからの相談を増やしたい会社なら、入居者向けの記事より、管理の支援範囲や費用、管理会社を変更する流れを説明する方が目的に合います。「不動産会社だから売却・購入・賃貸を全部狙う」と決める必要はありません。
キーワードは、物件だけでなく相談者の状況と費用から広げる
検索語の候補は、売却、購入・賃貸、状況、費用の4つに分けると整理しやすくなります。実際のページでは、購入と賃貸の相談導線を分けたうえで、それぞれに地域や物件種別を組み合わせます。

以下は設計例です。地域名を置き換えるだけで決定せず、その商圏での検索結果と、営業が受けている相談を照らし合わせてください。
売却では、地域・物件種別・査定の疑問を組み合わせる
売却に関するキーワード例
- {市区町村} マンション 売却
- {市区町村} 家 売却 相場
- 不動産 査定 {地域}
- 土地 売却 流れ
- 住みながら 売却
地域のマンション売却を伸ばしたいなら、売却案内、査定の説明、公開できる取引事例を揃えます。「地域に詳しい」と書くだけでなく、どのエリアや物件種別を扱い、査定でどんな資料や現況を確認するのかまで伝えましょう。
購入・賃貸では、探し方と契約前の不安にも答える
購入・賃貸に関するキーワード例
- {市区町村} 中古マンション 購入 流れ
- {地域} 建売 注意点
- {駅} 賃貸 ペット可 探し方
- 初期費用 賃貸 内訳
- 住宅ローン 事前審査 流れ
「ペット可」と書かれていても、飼育できる種類や頭数、追加の費用など、確認したい条件は残ります。検索語を入れるだけでなく、現時点の募集条件を確認できる物件ページへ案内しましょう。
購入では、内見、購入の申し込み、契約、引き渡しまでの流れも判断材料になります。ローンや税務を扱う記事は、一般的な説明と個別判断を分け、制度や商品条件は公式情報で確認します。
相続・転勤・住み替えは、営業で出た質問を使う
相談者の状況から考えるキーワード例
- 相続 実家 売却 手順
- 離婚 家 売却
- 転勤 家 どうする
- 空き家 管理 費用
- 住み替え 売却 購入 順番
同じ「実家を売りたい」という相談でも、遠方に住んでいる、家財が残っている、家族で方針が決まっていないなど、事情は違います。記事では一般的な進め方を説明し、自社で受けられる相談や、別の専門家へ確認することを分けておきましょう。
費用の検索は、金額だけでなく支払う時点も説明する
仲介手数料や諸費用は、売却・購入・賃貸で確認する項目が違います。費用ページでは、何の費用なのか、誰へ払うのか、いつ必要になるのかを分けてください。
| 検索の内容 | 主な案内先 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 地域×売却・査定 | 売却案内・査定・事例 | 査定の相談 |
| 地域×購入 | 物件・地域情報・購入案内 | 内見・購入相談 |
| 駅×賃貸条件 | 募集一覧・物件詳細 | 空室確認・内見 |
| 相続・転勤・住み替え | 状況別記事・サービス案内 | 進め方の相談 |
| 費用・手数料 | 取引別の費用説明 | 条件確認・相談 |
商圏・取扱物件・反響記録から、狙う検索を5ステップで決める
検索数が多くても、自社が扱わない物件や地域の相談ばかり増えては、営業の負担になります。候補を選ぶときは、検索需要だけでなく、実際に対応できるかも確認しましょう。
重点事業を決める
経営担当売却・購入・賃貸・管理・投資のうち、増やしたい取引を選びます。
商圏と取扱実態を確認する
営業担当営業できる地域、在庫、査定・成約の履歴を整理します。
相談条件を集める
営業担当物件種別、沿線、価格帯、相続や転勤などの事情を反響記録から拾います。
検索意図と競合ページを見る
Web担当情報を調べる検索か、物件や依頼先を探す検索かを実際の検索結果で確認します。
答えるページを決める
営業・Web担当既存ページの改修か、新しいサービス案内・事例・記事が必要かを判断します。
例として、遠方からの実家売却相談を増やすなら
実際に遠方の所有者を支援できる会社なら、地域の売却案内に、現地での確認、鍵や家財の相談、連絡方法など、自社が対応できる範囲を書きます。そのうえで「遠方の実家を売るには何を準備するか」という記事から案内します。
登記や相続人間の調整など、自社だけで完結しない仕事まで含めて請け負うようには書きません。連携先がある場合も、実際に相談できる分野と分担を確認してから説明します。
似たキーワードは、同じページで答えられないか考える
「不動産査定」と「家の査定」で調べる人の目的が同じなら、別ページを作ることが最初の答えではありません。既存の査定ページで不足している情報を補う方法もあります。
一方、「売却査定」と「賃貸の内見」は知りたい情報も次の行動も違うため、別の案内にします。キーワードの表記ではなく、相談内容で分ける考え方です。候補の広げ方は、SEOキーワード選定のやり方で詳しく説明しています。
不動産会社が取り組みたいSEO対策9選
主力事業が決まったら、対応するページから直します。記事を増やす前に、依頼できる内容、費用、担当者、問い合わせ後の流れが伝わるかを確認してください。
1. 売却・購入・賃貸の案内を分ける
売却案内には査定方法と売却までの支援、購入案内には物件探しと契約の流れ、賃貸案内には内見から入居までの進め方を載せます。各ページで、対応エリア、費用、担当者、実績を確認できるようにしましょう。
案内の最後も、すべて同じ「お問い合わせ」にする必要はありません。「売却の進め方を相談する」「この物件の内見を相談する」のように、その人の目的と合う入口を用意します。
2. 取引事例には、条件と対応したことを書く
売却事例なら、物件種別、公開できる粒度の地域、築年数帯、依頼者の事情、販売活動で工夫したこと、実際にかかった期間をまとめます。短期間で売れた結果だけでなく、どのような条件の案件だったかが参考になるためです。
| 項目 | 整理する内容 |
|---|---|
| 物件と地域 | 種別・築年数帯・公開可能な地域 |
| 相談の背景 | 売却理由や困っていたこと |
| 自社の対応 | 査定・販売・連絡などの支援範囲 |
| 結果と条件 | 期間・時点・公開可能な取引情報 |
| 公開管理 | 関係者の許諾・匿名化・確認日 |
査定額、売出価格、成約価格は別の情報です。数字を出す場合は何の金額かを明示します。公表できる範囲は売主の意向だけで決めず、買主や入居者など関係者の情報、写真・図面の権利も確認してください。許諾記録は社内に保管し、そのまま事例本文へ載せません。
3. 手数料と諸費用を、条件・発生時点と一緒に示す
「手数料無料」「初期費用を抑えられる」と案内するなら、どの費用が対象で、どの条件に適用されるのかを説明します。対象外の物件や、別途必要な費用があるのに、支払い全体がなくなるように見せないでください。
売却・購入・賃貸の費用を一つの金額表へまとめるより、各取引のページで内訳を案内する方が、問い合わせ前に確認しやすくなります。報酬の条件や表示は、現在の法令・規程と自社の契約内容を担当者が確認します。
4. 物件情報は、掲載後の更新まで担当を決める
募集を終えた物件を、まだ取引できるように広告し続けることは避けなければなりません。不動産公正取引協議会連合会のガイドラインでは、成約済みの物件や、実際に取引する意思のない物件の広告を規制しています。
物件の取引状況は定期的に確認し、成約が分かったものは次の定期更新を待たずに掲載を止めます。ガイドラインが示す更新期間は最長でも2週間ですが、「2週間は成約済みの広告を残せる」という意味ではありません。情報登録日または直前の更新日と、次回更新予定日も見やすく表示します。
出典:不動産公正取引協議会連合会『不動産の公正競争規約』(「おとり広告ガイドライン」53〜55頁ほか)(2026年9月7日確認)
5. 査定ページで、依頼後のやり取りまで説明する
机上査定と訪問査定の違いだけでなく、入力する情報、現地確認の有無、結果の伝え方、連絡手段を案内します。査定額はそのまま成約価格を保証する金額ではないことも、近くに書いておきましょう。
例えば、次のような説明が考えられます。自社の実際の査定業務に合わせて調整してください。
フォームには査定に必要な項目を用意し、まだ決まっていない条件を無理に必須にしません。連絡方法や相談段階を選べるようにする一方、初回相談で不要な本人確認書類や詳細な資産情報まで一律に求めない設計を検討します。
6. 担当者と免許情報を確認できるようにする
会社の免許番号、所属団体、担当者の役割や経歴、相談の対応方針を正確に示します。顔写真を載せるだけでなく、その人がどの地域や取引を担当するのかが分かると、相談先として比較しやすくなります。
実際には別の担当者が対応するのに、掲載した担当者が必ず全案件を受け持つようには書きません。異動や退職があった場合は、担当ページと連絡先を更新します。
7. 地域情報は、現場で説明していることから記事にする
地域の交通、買い物、学校、住宅の特徴などは、案内時によく聞かれる質問から選びましょう。「住みやすい街です」で終わらせず、何を重視する人に参考になるのかを説明します。
学区や制度は自治体、交通情報は運行事業者など、確認先と時点を管理します。相場の数値は、売出価格の集計なのか成約価格の資料なのかも区別してください。自社の少数事例を、その地域全体の平均として扱うことはできません。
記事の企画や更新の進め方は、コンテンツSEOの進め方で説明しています。
8. Googleビジネスプロフィールは、実際の営業所で運用する
来店対応や訪問サービスの実態に合わせ、正式名称、所在地、電話番号、営業時間、カテゴリを登録します。個々の販売・賃貸物件を、それぞれ店舗のビジネスプロフィールとして作るものではありません。顧客対応のない仮想拠点の登録も避けます。
口コミを案内する場合は、実際の利用者に本人の言葉で書いてもらいます。割引や特典との交換、好意的な投稿だけの依頼はせず、返信でも本人が公開していない売却理由や取引情報を書き足さないでください。
9. 写真と一覧ページの技術面を点検する
物件写真は、細部を確認できる画質を残しつつ、表示に必要な大きさへ調整します。あわせて、重要な物件一覧や地域案内に内部リンクで到達できるか、検索に登録される設定になっているかを確認しましょう。
物件が多いサイトでは、価格順・間取り・駅・設備などの組み合わせで、似た一覧URLが大量に生まれることがあります。検索へ出したい一覧と、サイト内で絞り込むためだけのURLを区別し、開発担当と管理方針を決めます。すべてに同じcanonicalやnoindexを付ける対応は、意図した一覧まで検索から外すおそれがあるため避けてください。
物件ページは、掲載終了後のURLまで管理する
物件ページは、現在の在庫と問い合わせをつなぐページです。その一方で、成約や募集終了によって役割が変わります。ここを決めずに公開数だけ増やすと、古い募集情報や行き先のないURLが残ります。
先に行うのは募集広告の停止です。そのあとで、URLを残す理由や、適切な移転先があるかを判断します。
成約事例に変えるなら、募集ページの見せ方も変える
同じURLを事例として使える場合はありますが、隅に「成約済み」と足すだけで一律に問題がなくなるわけではありません。物件検索の結果や募集中一覧から外し、その物件の内見や空室確認を申し込める表示も見直します。
事例として残すなら、過去の取引を紹介する目的が明確で、公開許諾があり、現在の募集と誤認されない内容へ再編集できることが条件です。事例用の写真や価格表示の可否を含め、個別の判断は所属する不動産公正取引協議会などへ確認してください。
| 状態 | URLとページの扱い |
|---|---|
| 同じ物件の適切な後継がある | 内容を確認し後継へ転送 |
| 取引事例として公開できる | 募集と区別して再編集 |
| 代替ページも事例の役割もない | 404・410で終了 |
| 公開可否を確認できていない | 広告を止め、確認後に判断 |
終了URLを、無関係な一覧へまとめて転送しない
同じ物件の情報を引き継ぐ後継ページなら、そこへ直接転送する方法があります。別の部屋や、条件が違う物件は、同じ建物というだけで同じ内容の後継になるわけではありません。
代替先がないページは404や410で終了できます。終了を説明する画面に、別の募集一覧への案内を置くこともできますが、存在しない物件ページを通常の成功応答のまま残す設定とは区別します。ページを終了すること自体を、サイト全体のSEO失敗と考える必要はありません。
地域ページは、その地域の取引を判断できる情報があるかで決める
駅名や町名を変えただけのページを増やすのは避けます。担当店舗、取扱事例、交通や学校など、その地域で物件を選ぶ人が確認したい情報を具体的に書けるかが判断材料です。
複数の隣接地域で情報がほぼ同じになるなら、一つの地域案内にまとめても構いません。ページの数ではなく、各ページに別々に読む理由があるかを確認しましょう。
掲載元のデータと、公開先の確認担当を分ける
担当営業が成約を把握していても、サイトの更新担当へ伝わらなければ広告は残ります。物件管理の元データを誰が更新し、どこへ配信され、誰が公開状態を確認するかを決めておきます。
自動連携を使う場合も、公式サイトとポータルで更新のタイミングが違うことがあります。新規登録、価格変更、募集終了をそれぞれ試し、画像や間取り、問い合わせボタンまで正しく切り替わるか確認してください。
AI検索への対応も、取引条件と担当者を正確に伝えることから
AI検索で不動産会社を探す場面を考えても、まず必要なのは、相談者が比較に使う情報です。「売却に強い会社」とだけ書くより、どの地域のどんな物件を扱い、どこまで相談できるかを具体的にします。
条件を追加されたときに、答えられる情報を置く
例えば「遠方に住んでいて、相続した実家を売りたい」という質問なら、訪問の必要性、現地対応、連絡方法などが比較条件になります。賃貸なら、ペットの条件、入居希望時期、初期費用が問われるかもしれません。
対応できる条件だけでなく、現地確認が必要なことや、他の専門家への相談が必要なことも書いておきましょう。免許や担当者情報、料金の条件は、画像やPDFだけにせず通常の本文でも確認できるようにします。
AI専用のページを増やす前に、元の情報を直す
GoogleのAI機能では、基本的なSEOと、読者に役立つ公開情報の整備が引き続き土台です。ただし、すべてのAIサービスで取得や表示の仕組みが同じという意味ではありません。
AI回答に古い募集条件や対応外の地域が出たときは、自社サイトや外部プロフィールのどこに情報が残っているかを確認します。修正後すぐにすべての回答へ反映されるとは限らないため、日時と質問を記録して観測します。
質問シナリオを使った確認方法は、LLMO対策の具体的な方法で説明しています。
SEOの成果は、売却・購入・賃貸ごとの営業工程で測る
問い合わせ件数だけを見ていると、売却査定を増やしたかったのに賃貸の空室確認ばかり増えた、といった違いを見落とします。検索で見つかった段階と、営業が対応した結果をつなげて確認しましょう。
媒介取得と内見予約を、一つのCVへまとめない
| 事業 | 入口となる反響 | その後に確認すること |
|---|---|---|
| 売却 | 売却相談・査定依頼 | 査定→媒介取得→成約 |
| 購入 | 物件照会・購入相談 | 内見→申込→契約 |
| 賃貸 | 空室確認・内見予約 | 内見→申込→契約 |
さらに、対応できる地域・物件・相談内容だったかを記録します。査定依頼が増えても対応外のエリアばかりなら、掲載範囲を広げるより、商圏の説明を直す方が先です。
電話タップやフォームの送信イベントは、実際の相談受付とは分けます。同じ人が電話とフォームの両方から連絡した場合は、営業側では一つの案件として管理しましょう。氏名や相談内容をアクセス解析のURLやイベント値へそのまま入れず、顧客情報は管理権限を設けた台帳で扱います。
経路ごとの費用と、成約までの時間を見る
ポータル、広告、自然検索、紹介の反響を分け、自社で管理できる範囲で最初に知った経路も残します。自然検索の中でも、会社名を知ってから調べた人と、地域や取引の言葉で初めて来た人は分けて考えます。
費用はSEO会社への支払いだけではありません。記事制作、写真、物件データの管理、ツール、社内の更新・反響対応にも時間と費用がかかります。これらを同じ基準で集計し、媒介取得や契約、手数料収益まで比べましょう。
売却の相談が今月入り、成約が数か月後になる場合もあります。月末時点で成約していないから失敗とせず、相談を受けた月の案件を後から追います。媒介が取れたのに契約へ進まない場合は、SEOだけでなく、価格設定や販売活動など営業側の状況も確認が必要です。
90日は、初期改善を一周させる期間の例

対象事業と現状を整理する
0〜30日・経営と営業取引種別、商圏、在庫、実績、反響、検索データを確認します。
主力の案内を直す
31〜60日・営業とWeb売却・購入・賃貸の重点ページ、費用、事例、担当情報、物件更新を整えます。
必要な記事を追加して検証する
61〜90日・営業とWeb状況別記事、地域情報、内部リンクを追加し、相談内容と営業工程を確認します。
記事を増やす前に、広告と顧客情報のリスクを確認する
検索で目立つことと、適切な情報を出し続けることはセットです。内容の確認が追いつかないまま物件や記事を増やすと、古い募集条件や根拠のない実績も広く伝わります。
不動産サイトで先に見直したい6項目
- 成約済み・取引できない物件を、募集中のように掲載している
- 査定額・売却期間・利回りを根拠なく保証している
- 駅名や町名だけを差し替えたページを量産している
- 関係者の許諾なく、取引内容や写真を事例に使っている
- 古い相場の数字を、出典や時点なしで掲載している
- 掲載権限を確認せず、ポータルなど他媒体の説明文や画像を転載している
匿名にしただけで、事例を公開できるとは限らない
氏名を消しても、住所、特徴的な外観、価格、時期、家族の事情を組み合わせると、関係者には誰の取引か分かる場合があります。公開目的に必要な範囲へ絞り、写真や図面の権利とあわせて確認してください。
個人情報の扱いでは、他の情報と容易に照合して個人を識別できるかという点も考慮されます。利用目的や第三者提供の確認を含め、社内の個人情報管理に沿って掲載を判断します。
出典:個人情報保護委員会『個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)』(2026年9月7日確認)
公開の責任者と、更新の責任者を決める
Web担当だけで物件の状況を判断するのは難しいものです。営業は募集・成約の確認、Web担当は公開先への反映、広告確認の担当者は必要表示と表現の確認というように、役割を明確にしましょう。
費用、免許、担当者、地域情報にも更新が発生します。公開した日だけでなく、変更があったときに誰へ連絡するかまで決めると、同じ確認漏れを繰り返しにくくなります。
不動産会社のSEO対策でよくある質問
A. あります。現在の取扱物件に加え、売却査定、相続、住み替え、地域情報など、自社の支援範囲や経験を説明できる検索もあります。ただし、ポータルを一律にやめるのではなく、経路別の費用と契約を比べてください。
A. 必ずしも別サイトにする必要はありません。同じサイトでも、それぞれの案内ページと問い合わせ導線を分ければ整理できます。別サイトへ分ける場合は、更新体制や計測、重複管理の負担も考えましょう。
A. 取り組めます。在庫数だけで競うのではなく、得意地域の売却案内、査定の考え方、取引事例、相談前の質問など、実際に提供できる情報から始めます。扱えない物件条件で広く集客しないことも大切です。
A. 募集中の広告は止めます。そのうえで、許諾があり、募集と明確に区別した事例として残せるか、適切な後継URLがあるかを判断します。「成約済み」と付けるだけで一律に安全とは言えません。個別の表示は所属の公取協などへ確認してください。
A. 終了したページに適切な代替がなければ、404や410で終了できます。関連のない一覧へ一括転送せず、内部リンクやサイトマップも整理します。変更前のURL一覧は残してください。
A. その地域の取扱実績、担当、交通や住宅事情など、固有の説明ができる場合に検討します。名称しか変わらないなら、広い地域の案内へまとめても構いません。
A. 無理に掲載しません。公開可能な範囲の地域、物件種別、相談の背景、自社が支援した内容をまとめます。伏せた情報を架空の成約価格や実績で補うことは避けてください。
A. まず、通常のSEOと、地域・取引・費用・事例・担当者の情報を整えましょう。Googleと他のAIサービスの仕組みを一括りにせず、対象サービスごとに確認します。掲載や推薦を保証するものではありません。
A. 一律には判断できません。重点ページの公開、検索流入、有効相談、査定・内見と段階を分けて確認してください。契約まで長い取引は、相談を受けた案件をその後も追います。
まずは重点事業の案内と、問い合わせ後の流れを整えよう
不動産会社のSEOでは、売却・購入・賃貸のどの相談を増やすかを決め、その人が取引条件を確認できるページを作ります。物件一覧だけでは伝わらない、査定の進め方、地域での対応、担当者の仕事も重要な情報です。
売却を伸ばすなら売却案内と査定ページ、賃貸なら募集情報と内見案内を先に確認しましょう。そのうえで、営業で何度も聞かれる疑問を記事にし、関連する案内へつなぎます。物件を載せる場合は、募集終了時の更新も同じ運用に入れてください。
ご相談いただける内容
- 売却・購入・賃貸に合うページ設計
- ポータルと自社サイトの反響分析
- 物件更新と広告表示に配慮した改善
お受けできない内容
- 査定額・売却期間の保証を前提とする依頼
- 実態と異なる物件掲載
- 短期の順位・反響を保証する依頼
自社で取引内容を確認し、検索調査や構成、制作を外部へ任せる分担もできます。まずは重点事業のページに何が足りないかを確認するところから始めましょう。