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生成AIでSEOを内製化するやり方|コンテンツ制作でそのまま使えるプロンプト

更新日2026.08.24
確認時点2026年8月時点

SEOの内製化を決めたものの、明日から具体的に何をすればよいのかが分からない。外注をやめる判断はできても、社内の誰が・何を・どうやるかまで落とし込めずに止まっている方は多いはずです。SEOの内製化は、6つの業務それぞれを「AIが下ごしらえし、人が決めて確認する」手順に組み直すと、専任者を増やさずに回し始められます。AIに任せられるのは候補の洗い出し・分類・下書き・データの要約までで、事実確認と独自情報の注入、公開の承認は人にしか担えません。この記事では業務別の手順と、そのままコピーして使えるプロンプト10本、AIに任せてはいけない作業の線引きを順に示します。

この記事でわかること

  • SEOの6業務ごとに、AIに任せる作業と人が担う作業を分けた具体的な手順
  • キーワード整理・構成案・下書き・推敲・計測データの読み解きに使えるプロンプト10本
  • 機密情報の扱いなど、プロンプトを使う前に決めておく共通ルール
  • AIに任せた時点で失敗が確定する4つの作業と、90日で体制を定着させる進め方

手順に入る前に、内製化でよくある疑問と短い答えをまとめます。

SEO内製化のやり方に関する疑問と短い答え
疑問短い答え
何から始めればよいかAI利用の共通ルールを決め、キーワード業務から着手します
AIにどこまで任せられるか洗い出し・分類・下書き・要約まで。事実確認と公開承認は人の仕事です
AIで書いた記事は検索で不利にならないか制作手段は問われません。品質と独自性が基準です
プロンプトは特別な書き方が要るかこの記事のプロンプトは、どの対話型AIにも日本語のまま使えます
何人必要か兼任1名から始められます。ただし週の稼働時間の確保が条件です
※答えの根拠と手順は本文の各章で解説しています。

早見表の答えを、実際の作業手順とプロンプトに落としていきます。

SEOの内製化は「AIが下ごしらえ、人が決めて確認する」を6業務で組むこと

内製化と聞くと「記事を自分たちで書くこと」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際のSEOは6つの業務で構成されており、記事の執筆はその一部にすぎません。内製化とは、この6業務それぞれについて、AIに任せる範囲と人が担う範囲を決めて回すことを指します。

SEOの6業務とAI・人の分担
業務AIに任せる作業人が担う作業
戦略・キーワード設計候補の洗い出し、検索意図の分類事業価値での絞り込みと決定
コンテンツ制作構成案、下書き、推敲チェック独自情報の注入、事実確認、公開承認
内部施策タイトル・説明文の案出し、内部リンク候補の抽出採用の判断と反映作業
効果測定データの要約、改善候補の抽出優先度の決定と投資判断
外部評価の獲得依頼文の下書き関係構築と交渉そのもの
運用管理議事メモや記録の整形定例の実施、ルールの維持
※右の2列が本記事の全体像です。各業務の具体的な手順は該当章で解説します。

SEOの6業務ごとにAIが下ごしらえする範囲と人が決めて確認する範囲を分けた対応図

なお、6業務のうちどこまでを社内が担い、どこを外注に残すかという分担の設計は、冒頭で案内した外注判断の記事で整理しています。本記事は「社内でやると決めた業務を、どう回すか」に絞ります。生成AIの普及でSEO業務の役割そのものがどう変わったかは、生成AI時代のSEO対策の役割変化と戦略の解説が参考になります。

AIに任せられるのは「洗い出し・分類・下書き・要約」まで

表の左列に並ぶ作業には共通点があります。量をこなす作業、選択肢を広げる作業、形式を整える作業です。ここはAIの得意分野で、人がやると数時間かかる作業が数分で終わります。内製化で最初に足りなくなるのは時間なので、この4種類の作業をAIへ移すことが、兼任1名でも回る体制の土台になります。

事実確認・独自情報・公開承認は人にしか担えない

一方、右列の作業をAIに移すことはできません。AIは事実ともっともらしい誤りを区別せずに出力しますし、自社の顧客の言葉や現場の知見はAIの中に存在しないからです。Googleも、制作方法ではなくコンテンツの品質を評価すると明言したうえで、専門性・経験・権威性・信頼性を満たすオリジナルで高品質なコンテンツを評価対象としています。人が担う3つの作業は、この品質を成立させる工程そのものです。

出典:Google検索セントラルブログ『AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス』(2023年2月8日公開)(2026年8月24日確認)

プロンプトを使う前に決める共通ルールは3つ

プロンプトを紹介する前に、先に決めておくべきルールがあります。ここを飛ばしてプロンプトだけ配ると、情報漏えいと誤情報公開という、内製化で起きる事故の大半がこの段階で仕込まれてしまいます。ルールは3つあり、機密・個人情報を入力しないこと、出力に含まれる事実を一次情報で確認すること、そしてAIの出力をそのまま公開しないことです。

入力してはいけない情報と、仮名への置き換え方

対話型AIに入力した内容が学習や外部提供に使われるかどうかは、サービスの規約とプランによって異なります。規約を確認したうえで、そもそも入力しない情報を先に決めておくほうが安全です。

入力前のチェック

  • 顧客・取引先の名称は「A社」「製造業の顧客」のような仮名・属性表現に置き換えた
  • 金額・取引条件など契約に関わる数値を含めていない
  • 未公開の商品情報・社内資料をそのまま貼り付けていない
  • 従業員・顧客の個人情報(氏名・連絡先)を含めていない
  • 利用しているAIサービスの規約で、入力データの扱いを確認した

ハルシネーション(もっともらしい誤り)を前提にした確認手順

AIは、存在しない統計や架空の事例を、自然な文章で出力することがあります。これはツールの欠陥ではなく仕組み上の性質なので、「出力に含まれる事実・数値・固有名詞は、公式サイトや官公庁資料などの一次情報で確認してから使う」を作業手順に組み込みます。本記事のプロンプトは、AIが事実を創作しにくいように「不明な箇所は〔要確認〕と残して」という指示を含めていますが、それでも最終確認は人の仕事です。

戦略・キーワード設計:AIで候補を広げ、人が事業価値で絞る

最初に内製化する業務はキーワード設計です。ここが決まらないと後続の制作が動かないうえ、AIの効果がいちばん分かりやすく出る業務でもあります。手順は4つです。

事業情報の整理からAIによる候補出しと分類を経て人が絞り込む4手順の流れ図

1

事業情報を1枚に整理する

所要30分

業種・商品・対象顧客・商圏を、仮名ルールに沿って短くまとめます。

2

AIで候補を洗い出す

所要10分

プロンプト1で、顧客が調べそうな検索語を50個出します。

3

検索意図で分類する

所要10分

プロンプト2で、知りたい・比べたい・頼みたいの3分類に振り分けます。

4

人が事業価値で絞る

所要1時間

受注したい案件につながる語だけを残し、着手順を決めます。

手順:事業情報の整理から絞り込みまで

手順1で作る事業情報の1枚が、この後すべてのプロンプトで使い回す共通の材料になります。凝った資料は不要で、「石川県の製造業向けに、部品加工を提供。顧客は従業員50名前後の工場の購買担当」のような数行で足ります。手順4の絞り込みは人の仕事です。検索されそうな語とビジネスになる語は別物であり、その判別に使う「受注したい案件」の情報はAIの中にないからです。絞り込みの考え方そのものは、検索意図と事業価値で決めるSEOキーワード選定の解説で詳しく扱っています。

プロンプト:候補の洗い出しと意図の分類

候補を広げる工程で使うプロンプトです。

PROMPT

1. キーワード候補の洗い出し

当社は〔業種〕で、〔商品・サービス〕を〔対象顧客〕に提供しています。商圏は〔地域〕です。

この顧客が購入・依頼の前にインターネットで調べそうな疑問を、検討の初期・中期・直前の3段階に分けて、日本語の検索語の形で合計50個挙げてください。

条件:
・実在の社名やサービス名は含めない
・1語だけの検索語と、2〜3語の組み合わせを混ぜる
・各検索語に、どんな人がどんな場面で検索するかを1行で添える

出てきた50個を、次のプロンプトで分類します。

PROMPT

2. 検索意図の分類

次の検索語リストを「知りたい(情報収集)」「比べたい(比較検討)」「頼みたい(依頼・購入直前)」の3分類に振り分け、分類の根拠を1行ずつ付けて表にしてください。判断に迷う語は「迷い」列を作って分けてください。

検索語リスト:
〔プロンプト1の結果を貼り付け〕

1つ注意点があり、検索ボリュームの数値をAIに聞くのは避けてください。AIは実測データを持っておらず、もっともらしい数字を作って答えることがあります。ボリュームの確認は、Search Consoleやキーワード調査ツールの実データで行います。

コンテンツ制作:構成はAIとつくり、事実と経験は人が書く

制作は6業務の中でいちばん時間を食う業務であり、AIの使いどころと使ってはいけない箇所がいちばん際どく隣り合う業務でもあります。手順は6つで、AIと人が交互に担当します。

構成案の生成から独自情報の注入と事実確認を経て公開に至る6手順の制作フロー図

1

検索意図を1文にする

担当は人

このキーワードで検索する人が何を解決したいかを書き出します。

2

構成案をつくる

担当はAI

プロンプト3で見出し案を出し、人が並び替えます。

3

独自情報を割り当てる

担当は人

顧客の言葉・事例・自社の数値を、各見出しに配ります。

4

下書きをつくる

担当はAI

プロンプト4で、渡した材料の範囲だけで下書きさせます。

5

事実確認と書き換え

担当は人

数値・固有名詞を原典で確認し、自社の言葉に直します。

6

推敲チェック

担当はAI

プロンプト5で、断定・誇大表現・単調な語尾を洗い出します。

手順:構成→独自情報の注入→下書き→確認

この手順の中心は、AIを使う工程ではなく手順3にあります。顧客からよく聞かれる質問、断った案件の理由、現場でしか分からない注意点。こうした情報を見出しに割り当てた記事と、割り当てずにAIだけで作った記事の差は、読めば分かるレベルで開きます。Googleのガイダンスも、生成AIの利用自体は認めつつ、ユーザーにとっての価値を付加しない大量生成はスパムポリシーに違反する可能性があると明示しています。AIが問題なのではなく、材料ゼロでの量産が問題だという整理です。

出典:Google検索セントラル『ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス』(公開日記載なし)(2026年8月24日確認)

プロンプト:構成案・下書き・推敲の3本

制作の3工程で使うプロンプトです。

PROMPT

3. 構成案の作成

キーワード「〔キーワード〕」で検索する人が抱えていそうな疑問を挙げ、その疑問に答える順に記事の見出し案を作ってください。

条件:
・見出しごとに「読者のどの疑問に答える見出しか」を1行で添える
・結論を先に伝える並び順にする
・見出しの数は本文の分量が5000字程度に収まる範囲にする

構成案に独自情報を割り当てたら、下書きに進みます。

PROMPT

4. 下書きの作成

次の構成案と一次情報メモをもとに、記事の下書きを書いてください。

条件:
・一次情報メモにない事実・数値・事例・固有名詞は書かない
・不明な箇所や根拠を確認すべき箇所は〔要確認〕と本文中に残す
・文体はですます調。断定的な効果の約束はしない

構成案:
〔プロンプト3の結果に独自情報を書き足したもの〕

一次情報メモ:
〔顧客の言葉・事例・自社の数値など、公開してよい情報だけを貼る〕

人の書き換えが終わったら、公開前の推敲チェックです。

PROMPT

5. 推敲チェック

次の原稿を校閲者の視点で確認し、修正すべき箇所を指摘してください。

確認する観点:
・根拠を示さない断定や、効果を約束する誇大な表現
・同じ語尾が3回以上続いている箇所
・一文が長すぎて読みにくい箇所
・見出しと本文の内容がずれている箇所

指摘は「該当箇所の引用→問題点→修正案」の順で一覧にしてください。

原稿:
〔下書きを人が書き換えた後の原稿を貼る〕

「AIが書いた記事」で終わらせないための独自情報の入れ方

独自情報と言われても何を出せばよいか迷う場合は、次の3つの引き出しから始めてください。1つ目は顧客の言葉で、問い合わせメールや商談で実際に使われた表現をそのまま使います。2つ目は判断の基準で、自社が案件を受ける・断るときに見ているポイントは、読者にとって業界の内側の情報です。3つ目は失敗と対処で、過去のトラブルとその後の再発防止は、一般論では書けない内容になります。いずれも仮名化のルール(i-1)を通してから使います。

内部施策:タイトル・説明文・内部リンクをAIで点検する

記事を公開する前後の細かな調整も、AIで下ごしらえできます。ここで扱うのはタイトルと説明文の案出し、内部リンクの張り先の洗い出しの2つです。それぞれの考え方の詳細はSEOタイトルの付け方の解説などの既存記事に譲り、ここでは作業の手順とプロンプトに絞って進めます。

手順とプロンプト:タイトル・説明文の改善案

PROMPT

6. タイトルと説明文の案出し

次の記事の要旨をもとに、検索結果に表示するタイトル案を5本と、記事の説明文案を3本作ってください。

条件:
・タイトルは32字以内。キーワード「〔キーワード〕」を不自然にならない位置に含める
・説明文は120字以内で、記事を読むと何が分かるかを具体的に書く
・「絶対」「No.1」などの誇大表現と、記号の乱用は避ける

記事の要旨:
〔記事の冒頭と各見出しを貼る〕

出てきた案をそのまま使うのではなく、実際の検索結果で上位に並ぶタイトルと見比べて、埋もれない表現を人が選びます。

手順とプロンプト:内部リンクの張り先の洗い出し

PROMPT

7. 内部リンク候補の抽出

次の「既存記事の一覧」と「新記事の見出し」を照らし合わせ、新記事から既存記事へ張るべき内部リンクの候補を5本以内で提案してください。

条件:
・「新記事のどの段落から・どの記事へ・なぜ張るか」の形式で一覧にする
・関連が弱いものを無理に挙げず、該当がなければ「なし」と答える

既存記事の一覧(タイトルとURL):
〔記事一覧を貼る〕

新記事の見出し:
〔新記事の見出しを貼る〕

張り先の選び方やアンカーテキストの書き方は、内部リンクの効果的な貼り方と改善手順の解説を参照してください。

公開前の点検

  • タイトルは検索結果の並びの中で内容が伝わる表現になっている
  • 説明文は記事の中身と一致している(書いていないことを約束していない)
  • 内部リンクの張り先URLをすべて実際に開いて確認した
  • 本文の事実・数値の〔要確認〕がゼロになっている

効果測定:Search Consoleのデータを貼って、AIに要約させる

公開した後の測定は、内製化でいちばん止まりやすい業務です。データの見方が分からず、レポートを眺めるだけで終わってしまうからです。ここもAIに下ごしらえをさせます。手順は、Search Consoleの検索パフォーマンスからクエリ別・ページ別のデータをエクスポートし、AIに要約と改善候補の抽出をさせて、人が着手順を決める流れです。

手順:エクスポートから優先度決定まで

エクスポートしたデータは表計算ソフトで開き、クエリ・表示回数・クリック数・平均掲載順位の列だけをコピーしてAIに貼り付けます。公開前のURLや社内限定ページが含まれていないかだけ、貼る前に確認してください。月に1回、同じ手順で回すと、前月との差分が会話の続きで確認できるようになります。

プロンプト:伸びしろクエリとリライト対象の抽出

PROMPT

8. 検索データの要約

次の表は、当社サイトの検索クエリ別の表示回数・クリック数・平均掲載順位です。この表から次の2つを抽出してください。

1. 表示回数が多いのにクリック数が少ないクエリ(上位10件。タイトルや説明文の見直し候補です)
2. 平均掲載順位が11位から20位のクエリ(上位10件。リライトの候補です)

それぞれ、表の数値を引用しながら一覧にしてください。表にない数値は補わないでください。

データ:
〔エクスポートした表を貼り付け〕

続けて、リライトの着手順を整理させます。

PROMPT

9. リライト対象の整理

先ほど抽出した「平均掲載順位が11位から20位のクエリ」に対応するページの一覧です。リライトで改善が見込める順に並べ、各ページについて確認すべき点を1行ずつ付けてください。

条件:
・順位が実際に上がるかどうかの予測や約束はしない
・確認すべき点は「検索意図とのずれ」「情報の古さ」「独自情報の不足」の観点で書く

ページ一覧:
〔クエリと対応ページの一覧を貼り付け〕

抽出結果から、どのページに先に手を入れるかを決めるのは人の仕事です。事業への貢献が大きいクエリを優先します。

外部評価と運用管理:AIが使えない業務ほど仕組みで回す

残る2つの業務は、AIの出番が少ない業務です。だからこそ、仕組みを決めておかないと真っ先に止まります。

外部評価:AIで代替できない業務と、補助できる範囲

他サイトからの紹介や被リンクは、相手との関係の上に成り立つもので、AIで代替できません。取引先への打診、業界団体への掲載依頼、導入事例の相互紹介といった行動そのものが業務です。AIが補助できるのは、依頼文の下書きまでです。

PROMPT

10. 紹介依頼文の下書き

取引先に、当社との取引を導入事例として当社サイトで紹介してよいか打診するメールの下書きを書いてください。

条件:
・押し付けにならない、断りやすい調子にする
・先方に確認してほしいこと(掲載可否、社名表記、内容の事前確認)を箇条書きで含める
・事実関係を書く箇所は〔要確認〕と残す

獲得の考え方と危険なリンクの見分け方は、被リンクのSEO効果と獲得方法の解説で扱っています。

運用管理:週次30分の定例と記録の型

内製化した体制が続くかどうかは、週次の定例が続くかどうかとほぼ同じ意味です。30分で終わる型を決めて、カレンダーに固定してください。

週次30分の定例メニュー
時間やること使うもの
10分先週の作業と今週の予定の確認記録シート
10分Search Consoleの主要指標の確認前回との差分メモ
5分止まっている作業と原因の共有記録シート
5分来週AIに任せる作業の決定本記事のプロンプト一覧
※分数は目安です。自社の体制に合わせて上書きしてお使いください。

記録シートは表計算ソフトで十分です。日付・やったこと・使ったプロンプト・かかった時間の4列を残しておくと、90日後の判定(i-8)の材料になります。

AIに任せてはいけない4つの作業

ここまでAIの使いどころを紹介してきましたが、任せた時点で失敗が確定する作業が4つあります。線引きを社内で共有してから運用を始めてください。

任せた時点で失敗が確定する4作業

1つ目は事実確認です。AIに「この内容が正しいか確認して」と聞いても、確認したふりの回答が返るだけで、原典を見たことにはなりません。2つ目は、法律・医療・金融など、誤りが読者の損害に直結する分野の記述です。この領域は専門家の監修なしに公開しない社内ルールが要ります。3つ目は、検索順位を目的とした記事の大量生成です。価値を付加しない量産はスパムポリシー違反の対象になり得ると、Googleが明示しています。4つ目は、成果の評価と投資判断です。AIは自社の事業目標を知らないため、続ける・やめるの判断材料は出せても、判断そのものはできません。

AIの利用を社内ルールとして文書化する

i-1の共通ルールと本章の4作業を、1枚の社内ルールにまとめて配布します。内容は、入力してよい情報の基準、事実確認の手順、公開承認者の名前、任せてはいけない4作業の4項目で足ります。ルールが文書になっていると、担当者が交代しても運用の水準が保たれ、経営層への説明も一度で済みます。

AIを使った内製化で得られるもの

  • 候補出し・下書き・要約の作業時間を大きく短縮できる
  • 兼任1名でも6業務を回す体制を組める
  • プロンプトと記録が残るため、担当交代時の引き継ぎが軽くなる

引き受けることになる責任

  • 事実確認と独自情報の注入という人の工程は減らない
  • 入力情報の管理と社内ルールの維持という新しい仕事が増える
  • AIツールの仕様変化に合わせてプロンプトの手入れが要る

90日で「書ける・測れる・回る」を定着させる

手順とプロンプトが揃っても、体制として定着するかは別の問題です。立ち上げは30日ごとの3フェーズに区切り、フェーズの終わりに定着度を判定します。なお、外注先に依頼した直後の90日で行う検証とは対象が異なります。あちらは外注先の仕事の質を見る期間、こちらは自社の体制の定着を見る期間です。

共通ルール整備から週次運用と測定まで30日ごとに定着させる3フェーズの図

1

1〜30日:ルールと試運転

判定は「書ける」

共通ルールを文書化し、プロンプト1〜5で記事を1本、公開まで通します。

2

31〜60日:週次運用の開始

判定は「回る」

週次30分の定例を4回続け、記事をあと2〜3本公開します。

3

61〜90日:測定と判定

判定は「測れる」

プロンプト8〜9で初回の測定を行い、業務ごとに継続可否を決めます。

フェーズごとの作業と定着の判定条件

判定は感覚ではなく、記録シートで行います。30日時点で記事が1本も公開まで至っていない、60日時点で定例が2回以上飛んでいる、90日時点で測定が一度も行われていない。このいずれかに当てはまる場合、その業務は現在の体制では定着していないと判断します。

定着しなかった業務を外部へ戻す単位

定着しなかったからといって、内製化全体を白紙に戻す必要はありません。戻すのは業務単位です。たとえば制作だけが止まっているなら、戦略・測定は社内に残したまま、制作のみを外部へ委ねる形が組めます。戻す際は、記録シートと本記事のプロンプトで作った成果物一式を渡すと、外部との認識合わせが早く済みます。

SEOの内製化に関するよくある質問

運用を始める前に残りやすい疑問をまとめました。

A. 特定のツールに依存しない日本語の指示文として作っているため、一般的な対話型AIであれば利用できます。ただし出力の品質と形式はツールやバージョンによって差が出るため、条件の書き方は自社の使うツールに合わせて調整してください。

内製を続けるか、一部を外部へ戻すかは業務単位で判定する

90日回した後の判断は、続けるかやめるかの二択ではありません。定着した業務は続け、定着しなかった業務だけを外部へ戻します。

内製を続けてよい状態

  • 記事が公開まで通り、週次の定例が続いている状態
  • 測定の結果を見て、次にやることを社内で決められている状態
  • 独自情報の引き出し(顧客の言葉・事例)が枯れていない状態

一部を外部へ戻したほうがよい状態

  • 60日を過ぎても公開記事がゼロの状態
  • 定例が形骸化し、記録シートが止まっている状態
  • 担当者の稼働が確保できず、〔要確認〕の解消が滞っている状態

外部に相談する必要がないケース

本記事の手順が回っている会社は、外部に相談する必要はありません。具体的には、記事が月1本以上公開まで通り、週次定例が続き、測定にもとづくリライトが始まっている状態です。その場合にやるべきことは相談ではなく、独自情報の引き出しを増やすこと、つまり顧客との接点から素材を集め続けることです。

一方、制作や測定など特定の業務だけが90日たっても定着しない場合は、その業務に限って外部の手を借りるほうが、全体を止めずに済みます。

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今日から着手する3点

  1. i-1の共通ルール3つを1枚の文書にし、関係者へ配布する
  2. プロンプト1を実行し、キーワード候補50個を出して事業価値で絞る
  3. 週次30分の定例をカレンダーに登録し、記録シートの4列を作る

内製化は、体制図を描いた日ではなく、最初のプロンプトを実行した日に始まります。まずはキーワード候補の50個から着手してください。

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